岩手大学合唱団は、東北地方を代表する学生合唱団として半世紀以上にわたり音楽文化を牽引してきました。1968年に発足した同団体は、学内はもちろん地域の芸術振興にも貢献し、定期演奏会や被災地支援コンサートなど多様な活動で知られています。
### 芸術性と社会貢献の両立
年2回の定期公演ではクラシックから現代曲まで幅広いレパートリーを披露。特に東日本大震災後は「合唱で被災地に希望を」をスローガンに、沿岸部の仮設住宅で計50回以上の慰問演奏を実施。2023年には岩手県文化奨励賞を受賞するなど、その社会的評価も高まっています。
### 学生主体の運営体制
約60名の団員が全学部から参加し、週4回の練習を自主運営。OB・OGネットワークを活用した指導システムが特徴で、新人育成プログラムでは発声法から楽曲解釈まで体系的に学べます。毎年8月には合宿研修を行い、技術向上と団結力を深めています。
### 今後の展開
2025年の創立60周年に向け、記念CD制作と全国ツアーを計画中。SNSを活用した若年層へのアプローチにも力を入れ、TikTokで練習風景を発信するなど、伝統と革新の融合を図っています。次世代の音楽文化創造を目指すその挑戦は、単なる学生サークルの枠を超えた広がりを見せています。